お知らせ
2021.12.24
規制改革推進会議に関する報道について
内閣府に設置されている規制改革推進会議の医療・介護ワーキング・グループで行われた「介護施設における介護サービスの生産性向上」の審議を踏まえ、介護施設の人員配置の見直しに関する報道がございました。
具体的には、センサーなどのIT(情報技術)活用により、介護現場の生産性を高め、現行3:1の職員配置基準を、4:1に緩和するという報道です。
介護人材の確保や社会保障費の抑制など大きな課題が背景にあることは十分に承知しております。しかし、ICT・介護ロボット等の活用が十分に広まっているとはいえないなかで、この議論は時期尚早ではないかと考えています。
ICT・介護ロボット等の活用が、人員配置を緩和した体制でも、介護サービスの提供に支障が生じないのか、慎重に見極める必要があります。
平常時だけでなく、緊急時にも対応できる体制を確保できるのか、介護職員への負荷が過剰なものにならないのか、そして何より、介護サービスを利用される皆様のQOLを担保できるのかなど、慎重に検証を行う必要があります。
いずれにしても、「人員配置を4:1に緩和」という結果ありきでの議論ではなく、介護サービスを利用する方々の立場に立ち、慎重に、丁寧に議論を積み重ねていただきたいと考えています。
公益社団法人日本介護福祉士会
会長 及川ゆりこ