令和4年7月25日。及川会長が第95回社会保障審議会介護保険部会に出席しました。
今回の介護保険部会では、介護人材の確保、介護現場の生産性向上の推進に関する議論が行われました。
及川会長は、介護福祉士資格取得方法の一元化について、平成19年の法改正により、介護福祉士の資質の確保・向上に必要とされて示された道筋であるが、4回の法改正により、15年経過して今なお完全施行には至っていないこと等を踏まえ、介護福祉士資格の価値を削がないためにも、介護職の価値を下げないためにも、介護福祉士の資格取得方法の一元化の完全施行を確実に実現いただきたい旨。発言しました。
また、介護職員の評価について、介護現場において介護人材の多様化が進んでいるが、人材が多様化しても介護サービスの質を低下させないことが重要であり、介護職チームのマネジメント機能の強化は不可欠である旨。介護職チームの中核人材に位置付けられる介護福祉士は、チームマネジメントやサービスマネジメントのスキルが求められており、実際、殆どの介護事業所で介護福祉士がリーダー的役割を担い、体制加算などで評価をいただいているものの、配置基準においては「介護職員」という表現に留まっていることを踏まえ、有資格者である介護福祉士を配置基準上に明確に記載いただくとともに、示された役割・責任を担う人材について、例えば、介護職チームのリーダーを養成することを目的とした介護福祉士ファーストステップ研修を修了するなどの学習履歴をもって、個の質を評価するような仕組みを検討いただきたい旨。発言しました。
さらに、介護ロボット・ICT等テクノロジーの活用に関連し、介護の生産性向上とは、サービス提供者本位の合理化ではない旨。デジタル・テクノロジーを導入しても、サービス利用者にとって介護サービスの質が担保されることが必要であり、デジタル・テクノロジー活用等による生産性向上の取組に係る効果検証を行うに当たっては、この視点からの検証を行うことが必要である旨。デジタル・テクノロジー導入を推進するためには、①デジタル・テクノロジーに対する不安を払しょくするために、介護現場の学びの機会を提供すること、と、②デジタル・テクノロジー活用の中核人材には、介護サービスの受益者を最優先で考える介護福祉の専門職能である介護福祉士を位置づけること、が重要であると考えている旨。等について発言しました。