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お知らせ
2020.04.07

今般の新型コロナウィルスへの対応等に関する会長コメント

 まず、はじめに、新型コロナウィルスの感染によりお亡くなりになった皆様に哀悼の意を表しますとともに、健康被害を受けた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 また、現下の新型コロナウィルス感染拡大に際して、感染者への献身的な治療などで昼夜を問わず奮闘されている医療関係者の皆様、そして感染拡大を最前線で予防しながら要介護者等の生活を支えるための懸命な対応を行っている介護福祉士をはじめとする介護職の皆様に、心から敬意を表します。

 日に日に新型コロナウィルスの感染者が全国で増える中、医療崩壊の危機が迫り、さらには介護施設における集団感染も増えています。これまでも、政府の感染対策などの指針や通知文書、専門機関が公開している感染予防のガイドラインなど、介護現場や国民に有益な情報を発信・啓発してきたところです。これについては今後も、本会ホームページやSNSなどを通じ続けてまいります。厚生労働省においても配置基準の緩和やマスクの配布等、様々な対応を段階的に行っておりますが、施設・在宅の最前線で要介護者等を支え続けるために必要な衛生用品の十分な確保や、集団感染などによる事業所休止、または感染防止のための自宅待機など、今後さらに想定される緊急的な現場対応に資する制度の弾力適用や、財政的支援等について、政府や関係機関に働きかけて参ります。また、第8期計画に向けて議論予定の介護保険制度においても、今回の感染症拡大を踏まえた柔軟な制度運用に繋がる改正・改定になるよう求めて参ります。

 大切な利用者、大切な家族、大切な仲間、そして大切な自分自身を守るために、自らが媒介も罹患もしないように、感染経路の遮断をはじめとする基本的な感染予防の徹底を図ることが何よりも重要です。それは業務中のみならず、プライベートの時間においても徹底することが必要であり、生活支援の専門職として、責任と自覚ある行動が求められます。防護服を着ている医療従事者ですら感染してしまうウィルスであることはご承知の通りであり、決して「これくらいは大丈夫」「自分は大丈夫」と軽んじることなく、周囲の方と共に「命」の重みをあらためて考えていただきたいと思います。また、多くの自治体において、ゴールデンウィークを目処とした休校の判断が行われており、子育て世代の介護現場従事者の方にとっては、重ねて多くのご苦労が多いことと思います。こんな時だからこそ、「お互い様」の気持ちで支え合うことが必要です。そして、感染が発生した際の、勇気ある実名や事業所名の公表に対して、誹謗中傷やデマなどの心無い行為は、恥ずべき行為であります。このような行為は厳に慎むべきであり、この様な風潮に流されることなく、感染拡大の防止に真摯に向き合うことが必要です。

 私たち介護福祉士の存在価値は、国民生活(人生・暮らし・いのち)を守ることにあり、専門職として安全性をできる限り担保しつつ、この役割をしっかり果たしていきたいと考えます。それぞれの立場で、今出来ることを精一杯努力し、この未曽有の難局を共に乗り越え、その先にある明るい未来を信じましょう。

 令和2年4月6日

                          日本介護福祉士会会長 石 本 淳 也