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令和7年5月9日。及川会長が第1回社会保障審議会(福祉部会福祉人材確保専門委員会)に出席しました

今回の福祉人材確保専門委員会では、介護人材確保の現状についての幅広い議論がおこなわれました。及川会長は、平成29年の委員会報告書以降、介護福祉士には、介護現場の中核的な役割を果たすことが求められてきた。ただ、この役割を担うためには、介護福祉の専門職として、介護福祉士の中でも十分なキャリアの積み重ねが必要と考えている。としたうえで、以下等について発言しました。

  • 現在、山脈型のキャリアモデルが示されており、そこでは、選択するキャリアとして、「育成・指導」や「サービスマネジメント」、「経営のマネジメント」などが並んでいる。確かに、多様な介護人材への指導・育成、介護職チームによるケアのコーディネート、チームメンバーの人材マネジメントなど、中核的な介護人材が担うべき役割は様々あり、これらを担うことができる人材がいてこそ、介護現場が正しく機能する。しかし、これらの役割を担うために必要なスキルを身につけるための機会が、介護現場の、すべての介護福祉士に十分に用意されているとはいえない。このような現状を踏まえれば、介護人材不足への対応の在り方として、新規参入の促進と合わせて、多様な人材を有効に機能させるためにも、中核的役割を担う人材の育成と確保が喫緊の課題と考える。
  • 全国の各地域や介護現場に、中核的役割を担うことができる介護福祉士が、どの程度存在し従事しているのかを正確に把握することが大変重要である。これは今後の人材育成の方針を検討するために必要な基礎データになるだけでなく、リタイアした介護福祉士も含む、潜在介護福祉士の実態を正確に把握し、共生社会を実現するための地域における貴重な人材活用策を検討する上でも重要なことと言える。
  • 併せて、重要な役割を担う介護福祉士についての評価の在り方については、平成29年の報告書でも言及されていますが、介護人材のキャリア形成の道筋を明らかにしつつ、キャリア形成の先に、介護報酬や配置基準といった、客観的な評価と処遇を結びつけていくことが不可欠である。これらをより効果的に実現することが、介護職の魅力の向上や人材確保につながる近道になると考える。
  • 介護、福祉、現場の状況はとても厳しい状況である。だからといって介護の質を低下させるわけにはいかない。介護ニーズも、介護人材の状況も地域ごとに状況が異なる。人材確保に、専門職の配置は重要な鍵となるはずである。この委員会では、介護福祉の国家資格を有効に活用した人材確保策の検討をお願いしたい。

また、平成19年の国会付帯決議にある准介護福祉士の検討状況を確認したうえで、准介護福祉士資格が試験に合格しなかったことを証する資格となっていること、全国の都道府県介護福祉士会から、介護福祉士資格の価値を下げないでほしいとの意見があること等を踏まえ、きちんと議論の場を設けていただき、准介護福祉士の仕組みの廃止と資格取得方法の一元化の完全施行を求めました。